ついに和歌山駅に延伸 “自転車そのまま”200kmに! 「きのくに線サイクルトレイン」拡大

JR西日本は、自転車を解体せずそのまま列車内に持ち込めるサービス「きのくに線サイクルトレイン」の対象区間を和歌山駅まで延伸し、新たな方式による実証実験を開始します。

「きのくに線サイクルトレイン」のキービジュアルイラスト(画像提供:JR西日本)
「きのくに線サイクルトレイン」のキービジュアルイラスト(画像提供:JR西日本)

既存区間との違いは「完全予約制」

サイクルトレインは、きのくに線の紀伊田辺駅間〜新宮駅間を走行する普通列車で2021年9月にサービスを開始しました。2022年4月に利用可能区間が御坊駅まで延伸し、同年10月からは白浜駅〜新宮駅間でサイクリスト専用車両を設定する新サービス、特急「くろしおサイクル」も開始しました。

和歌山県はサイクリングを観光振興の柱の一つに据えた「サイクリング王国わかやま」の取り組みを続けています。コロナ禍によるアウトドア志向も後押ししてサイクリングの人気が加速しており、きのくに線サイクルトレインの利用も着実に伸びているそうです。2022年度は約1万人の利用実績があり、その利用者からの要望で最も多かったのは「和歌山駅までの延伸」でした。

この声に答えるかたちで、JR西日本は2023年8月21日(月)から和歌山駅〜御坊駅間でもサイクルトレインを実施します。ただし、通勤・通学など普段の利用者が多い区間であることを考慮し、従来とは方式を変えた「きのくに線サイクルトレインプラス」のサービス名による実証実験としての開始となります。

これまでの「追加料金不要」「自転車そのまま」で持ち込める手軽さは踏襲されますが、和歌山駅〜御坊駅間での利用については「完全予約制」となります。曜日や乗車方向によって自転車持ち込み可能な列車が決められており、1列車につき自転車3台までの台数制限も設けられています。

利用するにはまず、「きのくに線サイクルトレインプラス」公式サイトで利用者情報を登録した後、乗りたい列車を選択して予約申し込みを行います。予約可能な期間は1か月単位で設定され、毎月第1月曜(月曜が祝日の場合は翌平日)の15時から翌月の予約が可能となります。駅では最後部車両の一番後ろのドア位置で列車を待ち、「予約申込完了メール」の画面を車掌に提示してから乗車します。

(「きのくに線サイクルトレイン」、特急「くろしおサイクル」利用可能区間の路線図など詳細は下の図表を参照)

【路線図で解説】「きのくに線サイクルトレイン」、特急「くろしおサイクル」利用可能区間の路線図

「WESTERポイント」30万を山分け!

今回の延伸で区間延長が200kmを超えたきのくに線サイクルトレインですが、その楽しさを実感できるイベントが企画されています。JR西日本は一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン(本社:東京都新宿区)と連携し、サイクルトレインを活用しながら観光周遊が楽しめるイベント「きのくに線サイクルトレインロゲイニング」の第2弾を開催します。

期間は9月5日(火)〜12月3日(日)で、参加は無料です。2023年1月〜3月に開催した第1弾からエリアが大幅に拡大し、チェックポイントが御坊から新宮までの全域に散りばめられています。これらを自転車で巡ってポイントを獲得すると、「WESTERポイント」30万ポイントを山分け進呈する企画や、和歌山県特産品が当たるプレゼントに応募できます。

そのほか、SNSを活用したフォトコンテストも同時展開され、ロゲイニング中の写真を投稿した方に抽選で豪華賞品を用意しているとのことです。

ロゲイニングに参加するには、9月1日(金)にリリースを予定しているサイクリングアプリ「TraVelo」のダウンロードが必要です。詳しい情報は、同法人が運営するサイクリスト向けWebサイト「ツール・ド・ニッポン」で案内するとのことです。

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